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ストラスブールを歩く・18―マリー・アントワネットにまつわる秘話

ロアン宮殿は、1744年にルイ15世を、その数年後にマリー・アントワネットを迎えている。
ルイ16世と結婚するため、初めてフランスに足を踏み入れた未来の王妃は、壮大なパリ様式のこの建物に圧倒されたことであろう。

ロアン宮殿
特に、彼女が到着したのはだったので、ランプに照らされたロアン宮殿の扇形正面入口は、実際よりもかなり大きく見えたはずだ。

マリーの寝室窓から見える南側イル河畔の家並みはあまり美しくないという理由で、事前に川沿いに、彼女の好きな庭園の風景を描いた巨大な絵のパネルを設置した、とまで言われている。(・Д・)ノそんな安易な…

そういえば、アルザス名物のクグロフは、彼女の大好物であったらしい。「パンがなければ、ブリオッシュを食べればよいじゃない」と言って国民の反感を買ったとされるマリー・アントワネットだが、彼女の言ったブリオッシュとは、ブリオッシュ生地から作られるアルザスのクグロフを指していた。

クグロフ

また、実際の事件を描いたフィクション、池田理代子作の『ベルサイユのばら』の主要エピソードの一つとしても語られる首飾り事件
1785年、革命前夜のフランスで起きたこの詐欺事件によって、マリー・アントワネットを嫌う世論が強まったと言われているが、
これに関わったロアン枢機卿というのは、何を隠そう、このロアン宮殿に住んでいた実在の人物であった。

このように、日本人がよく知る悲劇の王妃について語る際にも、アルザスは欠かせないのである。

「ストラスブールを歩く」は、まだまだ続きます。
ロアン宮殿に関する記事は、こちらから
ストラスブールを歩く・17―王から息子へ

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