前回は、
ドラマ『コウノドリ』について取り上げたが、
「
こうのとり」といえば、アルザスである。
アルザスは、フランスで最もこうのとりが生息している地方だ。

こうのとりの体重は約3kg、背の高さは約1m。翼を広げると2mほどになる。
高いところが好きで、鐘楼、煙突、木の上などに、巣を作る。
飛び立つのに助走がいらない。
それぞれの
テリトリーを尊重しながら、集団で生活する。
湿地を好み、魚や蛙、虫などを食べる。

悪の象徴、蛇も食べることから、
聖なる鳥ともされる。
毎年8月中旬には、アフリカへ向けて渡りを開始するが、
春になる頃には、
もとの自分の巣のある場所へ戻ってくる。
渡りのときは、1時間あたり約45km、1日あたり約150~400km移動するらしい。

3月頃、卵を5個前後生む。
オスもメスも卵を温める。
そして、どんな大きな鳥が襲ってきても、雛を全力で守り続ける。
夏になる頃には、雛は大人と同じくらいの大きさになっている。

巣の重さは、500kgほど。
他の大多数の動物と異なり、こうのとりは、非常に
親孝行な鳥でもある。
狩りができなくなった親に、子供は餌を運ぶ。

「豊穣」「
慈悲」を象徴する鳥。
幸運や赤ちゃんを運ぶ鳥として、こちらでも知られている。

アルザス陶器にも、よく描かれる。
たくさんのこうのとりを一度に見たかったら、
ストラスブールのオランジュリー公園や、ユナヴィルのこうのとり公園へ。

3月~8月くらいまでのアルザスでは、
公園に行かなくても、こうのとりに遭遇することがある。
カタカタカタと
くちばしを叩く音が聞こえたら、空を見上げて。
高い空から何か教えてくれるかもしれない。
スポンサーサイト
コメント