復活祭の時期に食べるアニョー・パスカル

復活祭(イースター)の少し前から、アルザスでは、羊の形をしたアニョー・パスカル復活祭の子羊、Agneau Pascal、アルザス語ではラマラ、Lammele)が目につくようになる。
復活祭の子羊

アルザスのスフレンハイムの町で作られる羊の形をした陶器の型に、スポンジケーキの生地を入れて焼く、アルザスのお菓子だ。
復活祭の子羊
スフレンハイムの工房

旧約聖書の世界では、何度も何度も羊をいけにえとして捧げていた。
ユダヤ教の過越祭(ペサハ)では、子羊を食べる。
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13世紀、エジプトで奴隷として苦役を受けていたイスラエル人(ユダヤの民)。神は、彼らを救うべく、エジプトに十の災いを下した。十番目の災い、「エジプト中の初子を殺す」という災いは、子羊の血のつけられたイスラエルの人々の家には臨まなかった(過ぎ越された)。モーセは、その後、イスラエル人(ユダヤの民)を率いてエジプトを脱出した。
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羊を食べるのは、この出来事を思い出すため。
子羊
アルザスのベブレンハイムの紋章

それから約1300年後、新約聖書の世界。神の子羊としてイエス・キリストは、過越祭で最後の晩餐を行い、自らを犠牲にして血を流し、人々の罪を贖った。
子羊
イッセンハイムの祭壇画

アニョー・パスカル=イエス・キリストだったのか。
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